ダンケルクの公共交通機関無料化、1年間が経過

北仏ダンケルク都市圏が公共交通機関の全面無料化に踏み切ってから、この9月1日で1年間が経過した。ダンケルク都市圏は成功したと強調している。
ダンケルク都市圏は人口20万人の規模で、ダンケルク市を中心とする17市により構成される。仏国内では、公共交通機関の全面無料化を選択した自治体がほかにもあるが、これだけの規模の都市圏による導入は前例がなかった。都市圏は一旦、週末限定で無料化を試験した上で、昨年の9月1日に全面無料化に踏み切った。
集計によると、この1-6月期には、週日で65%、週末で125%の乗客数増加を記録。乗客倍増は3-4年後の目標だったが、1年間でほぼ達成圏内に入る成功を収めた。同都市圏の場合、乗車券収入は公共交通機関の運営費用の1割を占めるのみだったため、無料化の選択は比較的に容易だった。都市圏は、無料化と並行して設備投資も強化。年間1000万ユーロの増額により、サービスの向上(重要路線における運行頻度を10分に1本とし、専用レーン化と専用レーンの信号の最適化を進めるなど)を行った。無料化は、自家用車から公共交通機関へのシフトを促すのが狙いだったが、無料化により公共交通機関を利用するようになった人の半数はかつてのマイカー利用者だったといい、目的に沿った成果が得られた。
ダンケルク都市圏の試みは全国的に注目を集めており、パリ市のイダルゴ市長もダンケルク市を視察に訪問。クレルモンフェラン、グルノーブル、カレー、アミアンなどの主要都市も、導入を検討しているという。