パリの中古住宅平均価格、1平米1万ユーロを突破

公証人組合が去る7月末に発表した速報値によれば、8月にパリの中古住宅の平均取引価格は1平方メートル当たり1万190ユーロとなり、初めて1万ユーロの大台に乗った。9月5日に正式な集計結果が公表される。
8月の取引価格は、1年前からは7.3%の上昇を記録。5年前からでは26%、10年前からでは実に66%の大幅な上昇となる。同じ期間の家計収入の推移とは大きくかけ離れた上昇を示している。
5年間の推移では、6区内の人気地区で30%を超える上昇を記録(オデオン界隈で35.3%上昇など)したのが目立った。18区のように価格が相対的に低めの区でも、ラシャペル地区(27.9%上昇)など30%近くの上昇を記録した地区が多い。ある不動産仲介業者は、この夏にはわずか2、3日で買い手が決まることが多かったと証言している。市内の値上がりに連動する形で、隣接する市でも、サントゥアン市(5年間で37.7%上昇)など、値上がりが顕著になっている。
中古住宅の売買が活況を呈している背景には低金利がある。住宅ローンの平均金利は7月に1.20%まで低下。住宅ローンの償還期限も長くなっており、平均で19年間、25年間を超える与信は全体の41%に上っている。ただ、住宅価格の高騰により、パリで100平米の物件を購入する場合、その価格は平均所得の31年分に相当。全国平均が7年未満であるのと比べて著しい高値で、およそ一握りの者にしか購入できない水準となっている。このため、民衆層を中心にパリを離れる動きが本格化しており、2011年以来でパリの人口は毎年、1万-1万2000人の減少を記録している。