パリ市議会選:LREMのビラニ下院議員、近く立候補を表明へ

与党LREM所属のビラニ下院議員は9月4日、パリ市議会選挙への出馬を表明する。ビラニ氏は、LREMによる公認候補の指名を争い、グリボー前政府報道官に敗北したが、党を割ってでも独自に立候補する方針を固めたという。9月4日に記者会見を開いて立候補の理由を説明する。
グリボー公認候補は舌禍事件もあり、足元のLREMの有権者から支持を受けているとは言い難い。特に高齢者層と若年層ではビラニ氏への支持が高いといい、ビラニ氏の出馬はグリボー候補とLREMにとって痛手になりうる。LREMの下院議員団のゲリニ団長は、立候補ならビラニ氏を除名すると述べたとされるが、ビラニ氏はそれでもあえて立候補する決意を固めた模様。
ビラニ氏はフィールズ賞を受賞した著名数学者で、政治的には2014年の前回パリ市議会選でイダルゴ現市長(社会党)を積極的に支持。2017年の総選挙ではマクロン大統領を支持してLREMから出馬した。公認候補争いにおいては、環境政策重視の方針を打ち出して善戦したが、党の公認選抜委員会はグリボー候補を選んだ。グリボー候補はこれについて、大統領から支持を受けた自分が選ばれるのは当然といった趣旨の発言をしたことが報じられており、ビラニ氏はこれを、大統領府の意向に左右される歪んだやり方で指名がなされたことを示唆するものだと見て反発したと言われる。ビラニ氏が立候補すれば、社会党や環境派の有権者層を切り崩すことができる可能性もあり、選挙の行方は一段と読みにくくなる。