仏政府、全面的な電子政府化に伴い情報弱者支援が切実な課題に

トゥーボン仏権利擁護官(人権擁護庁長官)は、8月22日付の仏紙レゼコーとのインタビューにおいて、公共サービスのデジタル化により、国民の一部が疎外されているとの警告を発した。権利擁護官は、数年前から、公共サービスのデジタル化プロセスを問題視する訴えを数千件受け取っていると明かした上で、2022年までに公共サービスが全面的にデジタル化されるのにあわせて、情報弱者支援は緊急の課題だと力説した。
仏政府と地方自治体は対策として、1000万ユーロ強を投じ、情報弱者対策として「デジタル・ハブ」を全国10ヵ所に新設する計画。10-20時間のトレーニングを受ける権利を与える「デジタル・パス」を配布し、「デジタル・ハブ」でトレーニングを行う。政府の推計によると、国内の情報弱者数は1300万人(人口の20%程度)に上る。
情報弱者問題は以前から課題として認識されてきたが、公共サービスのデジタル化の進展に連れて、さらに切実なものとなりつつある。ある専門家は、政府が注力してきたデジタル・インフラ整備も重要だが、デジタル・リテラシーの向上も同じく重要な問題だと指摘。デジタル技術が遍在しており、常に変化していることから、高齢者だけでなく、すべての人々にとってリカレント教育が必要だとも指摘している。