アフリカ:AGOA法失効後を見据えて米国とアフリカ連合がつばぜり合い

米国のナジ・アフリカ担当国務次官補は、コートジボワールのアビジャンで開催された米国サブサハラアフリカ貿易経済協力フォーラム(通称:AGOAフォーラム)の機会にインタビューに答え、米国のアフリカ成長機会法(AGOA)が2025年に失効した後は、多くの国を対象とするAGOAのモデルではなく、二カ国間での貿易協定を優先する意図を表明した。AGOAは、サブサハラ・アフリカの適格国を対象に米国市場へのアクセスをより自由化するもので、39カ国の製品について、繊維から工業製品にいたるまで7000品目超の関税を撤廃した。昨年の両者間の貿易額は412億ドルに達しており、米国はサブサハラ・アフリカ諸国にとって、中国、インドに次ぐ貿易パートナーとなっている。現在米国は、アフリカではモロッコとのみ二国間の自由貿易協定を結んでいるが、このモデルをサブサハラ・アフリカ諸国にも広げたい考え。米国はまず一国と協定を結ぶために交渉中であり(国名は未公表)、これが妥結した後は多国とも同様の協定を結ぶことを検討しているという。
ナジ・アフリカ担当国務次官補の発言に対し、ムチャンガ・アフリカ連合(AU)貿易産業委員は、「AGOAに代わる協定としては、アフリカ大陸全体と米国の間に結ばれるような協定が望ましい。アフリカは一つの声を通じて交渉するべきだ。アフリカの経済は小規模で、細分されており、二カ国協定は市場の細分化を強めてしまう恐れがある」と発言。二国間の貿易協定締結に反対する意図を表明した。
なおAGOAフォーラムにおいて、米国とAUは8月5日、アフリカ大陸自由貿易協定の下で、大陸内の貿易をより活性化させるというAUの目標を共有するという内容の共同声明を発表した。アフリカ大陸自由貿易協定は、2030年までの本格的運用が目標とされている。
ブルームバーグ通信 2019年8月5日