低家賃住宅の交換制度、発足から1年余りが経過

パリ首都圏では2018年10月に低家賃住宅の交換制度がスタートした。住み替えを希望する借家人がお互いに協議し、住宅を交換するという制度で、これまでに76件の交換が実現した。
パリ首都圏の主要な低家賃住宅整備公団が12者集まり、2018年に住宅交換者を募る仲介サイト(www.echangerhabiter.fr)が開設された。現在ではさらに12者が合流しており、合計で住宅総数75万戸に上る24団体が参加している。19日に交換によりパリ13区のアパートに引越ししたジュリアさんの場合、2部屋・エレベーター付きの住宅から、5階・エレベーターなしだが68平方メートルと広い物件に移った。2人の子供にそれぞれ自分の部屋を、と考えて、引っ越しを思い立った。ジュリアさんと物件を交換したマヌエラさん(58)は、一人暮らしになったのでより狭いが便利な物件を探しており、48平方メートルでより近代的(ベランダとエレベーター付き)なジュリアさんの物件は理想的だった。借家人が2組で話を決め、揃って賃貸人に請求を行い、認められると交換が成立する。
低家賃住宅の需要申請は年間70万件に上るが、うち21万件は低家賃住宅の入居者による住み替えの請求となっている。入居者間でミスマッチを解消する交換ができれば、柔軟性と効率性が高まり、運営が円滑になることが期待できる。また、入居者が主体的に借り換えを準備することで、居住する住まいに対する見方が変わり、満足度が高まる効果も得られるという。パリ首都圏以外でも、こうした住み替え仲介サイトの設置が広がっている。