IFREMER、ヨーロッパヒラガキの養殖本格化を準備

仏公的研究機関IFREMERは、ヨーロッパヒラガキの養殖拡大に向けた研究事業を展開している。ブルターニュ地方に野生のヨーロッパヒラガキが集まるように設計した実験所を設けて、生態などを調べて、本格的な養殖を準備する。
フランスにおいては、もとはヨーロッパヒラガキが主流だったが、寄生虫被害などがあり、現在では日本から導入したマガキが主流になっている。フランスで出荷される年間10万トンの牡蠣のほとんどがマガキで、ヨーロッパヒラガキは2000トンに過ぎず、この量は1960年以来で10分の1に減っている。ただ、最近ではヘルペス・ウィルスによる被害が広がり、養殖業に厳しい打撃を与えており、IFREMERはその反省に立って、品種を多様化して耐性を高めることを狙い、ヨーロッパヒラガキの研究に着手した。養殖業者らはその結果を踏まえて本格的な養殖に着手する計画。
国内の牡蠣養殖業者は2800を数え、年商は合計で6億3000万ユーロ程度、雇用数は1万人程度に上る。ヘルペス・ウィルスは主に幼生の成長を阻害する形で被害を及ぼし、2015年には出荷量が8万トンにまで落ち込むという深刻な打撃が生じた。研究により、水温が17-24度だと増殖することが判明しており、その時期に幼生を遠ざけたり、繁殖を助長する作業を控えるといった対策が有効だが、ワクチン等はまだ開発されていない。