ヘイトサイトとの戦い、フランスでも活発に

ネットやSNS上でのヘイトスピーチの拡散への対策として、ヘイトサイトの収入源を断つために広告収入の獲得を妨害する「Sleeping Giants」などの運動がフランスでも展開されている。Sleeping Giantsは2016年11月にトランプ氏が米国の大統領に当選した後に発足した運動で、多数のネットユーザーがボランティアで参加し、当時のトランプ氏の顧問だったバノン氏などが率いていたオルタナ右翼系のサイト「Breitbart News」に広告を出していた企業に圧力を及ぼして、広告を取り下げさせることに成功した。4000社以上の広告主がBreitbart Newsでの広告を取り下げたといい、Breitbart Newsが進出を試みていた欧州でも1100社が広告を取り下げた。
Sleeping Giantsは2017年2月からフランスでも活動を開始し、4000人以上が参加しているという。また2019年からはStopHateMoneyやRipostのようなフランス起源の運動も発足した。
Sleeping Giantsはフランスでは特に「Boulevard Voltaire(bvoltaire.fr)」を標的としている。これは南仏ベジエ市のメナール市長(極右政党の支持を得て当選)が2012年に開設したサイトで、940社の広告主が広告を停止し、2018年末には広告がほぼゼロになった(ただし、Boulevard Voltaire側は寄付金が主な収入源であり、サイトの運営に影響はないとしている)。StopHateMoneyはユダヤ人差別の発言で知られるコメディアンのデュードネ氏のオンラインビジネスや、極右系エッセイストのアラン・ソラル氏のサイト「aubonsens.fr」を標的としている。StopHateMoney とRipostは、第4共和制時代の代表的な首相だったピエール・マンデスフランス氏の孫が従来からの極右との戦いの一環として立ち上げた運動だという。