パリ・ノートルダム寺院付近の鉛汚染、懸念の声も

ニュース専門サイト「メディアパルト」が、パリ・ノートルダム寺院の火災により、周辺の学校に鉛汚染の被害が広がっていると報じた件で、保健省出先機関ARSなどが18日に、懸念を払拭する目的で状況説明を行った。
ノートルダム寺院の火災では400トン近くの鉛が加熱により蒸発し、粉塵となって周辺に飛散したと考えられている。寺院前の広場などでは、所により土中に1kg当たり2万ミリグラムと基準値の70倍に上る汚染が発見されており、まだ現場は立ち入り禁止が続いている。汚染除去の作業で十分な成果が上がらなかったため、新たな方法による作業が近く実施されることになっている。
学校の校庭の汚染状況について、ARSは、一部の場所で1平方メートル当たり130-255マイクログラムの汚染が確認されたことを認めたが、全体の平均で70マイクログラムという基準値上限を超えた施設はないと説明。パリ市当局は、用心のため夏休みを利用して汚染除去の作業と計測を行うと予告した。所により基準値を超えた施設では、82人の子供を対象に血中濃度の測定が行われたが、基準上限値である1リットル当たり50マイクログラムを超えたのは2才の子供1人で、その原因は、ノートルダム寺院の火災ではなく、居住する住居の鉛汚染に由来していると考えられるという。
こうした発表について、専門家の中には、鉛汚染は微量であっても子供への影響は特に大きくなるリスクがあるとして、当局の対応を不十分と指摘する向きもある。