人間は意外に正直、財布落としの実験から明らかに

人間は意外に正直であることを示す実験結果が6月20日付のサイエンス誌上で発表された。この研究は、スイスのチューリヒ大学、米国のミシガン大学及びユタ大学の研究チームが行った。40ヵ国の355都市で、財布を拾ったといって機関・施設(銀行、劇場、美術館、郵便局、ホテル、警察署)に届け出て、受付の係員に託して反応を把握するという形で行われた。全部で1万7000個余りの財布を用意。財布は、すべて同じ仕様(中に電子メールのアドレスを記載した名詞、買い物リスト、鍵が入っている)で、お金は、入っていないものと、13.45ドルが入っているもの、そして、一部の国(米国、英国、ポーランド)では94.15ドルが入ったものの合計3種とした。その結果、全40ヵ国のうち38ヵ国では、金額が大きいほど、被検者が所有者に連絡をするケースが増えるという結果が得られた。全体では、お金が入っていない財布の場合、連絡がなされるのは40%だったが、お金が入っているものだと51%、たくさん入っているものだと72%とさらに高くなる。研究チームはこの結果について、自らを泥棒と思いなすことに嫌悪感を覚えて、セルフイメージへの配慮から正直に行動すると分析している。
他方、正直度には国によりかなりの違いがある。スイスとノルウェーでは連絡率が70%以上に上り、その後、オランダ、デンマーク、スウェーデン、ポーランドが続いた。フランスは40ヵ国中で10番目だった。下位には、ペルー、モロッコ、中国が並んだ。