仏実業家ドライ氏、サザビーズを買収へ

オークションハウス大手のサザビーズは17日、イスラエル系の仏実業家パトリック・ドライ氏による買収計画の受け入れを決めたと発表した。TOB計画を取締役会が承認した。ドライ氏は、持ち株会社ビッドフェアUSAを通じて、サザビーズを総額37億ドル(33億ユーロ)で買収。1株57ドルと、14日の直近株価と比べて61%高(前年の最高値に相当)で買い取る。買収成立後にニューヨーク市場での上場を廃止する計画。
ドライ氏は、仏通信大手SFRを核とするアルティス社を大手企業に育てた辣腕実業家として知られる。デットファイナンスによる企業買収がその常套手段で、現在はアルティスUSAとアルティス・ヨーロッパに分社化されているが、アルティス・グループ全体の債務総額は490億ユーロ(ヨーロッパが6割、米国が4割)と大きい。ドライ氏は個人として今回の買収を行う計画で、アルティスUSAの2.5%株式(現在は38%株式と議決権90%を保有)を売却して4億ドルの資金を確保し、残りはBNPパリバからの融資で確保する。アルティス・ヨーロッパ株式の売却は予定されていない。
サザビーズは年間利益が1億ドル程度であり、37億ドルという買収額はいかにも高い買い物となる。ドライ氏は、サザビーズそのものよりも、世界的な知名度があるサザビーズのオーナーとなることで得られるビジネスチャンスに期待していると見られる。サザビーズの競合のクリスティーズは以前から仏実業家フランソワ・ピノー氏(高級ブランド大手ケリングのオーナー)の所有となっており、これで2大オークションハウスはいずれもフランス系の資産家の所有となる。