ゴッホが自殺に用いた拳銃、競売に

画家ゴッホ(1853-1890)が1890年7月27日にパリ近郊のオーベルシュルオワーズで自殺を図った際に用いられたとされる拳銃が、6月19日、パリのオテル・ドゥルオーで競売にかけられる。ゴッホは弟テオのすすめにより、1890年5月20日からオーベルシュルオワーズのラブー旅館に滞在し、同地での主治医となったガシェ医師などに支えられながら、毎日1点以上の作品を描くという旺盛な創作力を示していたが、7月27日に近所の畑で拳銃で自分の胸を撃ち自殺を図ったとみられている。その傷で失神したが、夜になって意識を取り戻し、自力でラブー旅館に帰り着いた模様。ガシェ医師の介抱にもかかわらず2日後に死去した。
目撃証言がないので、ゴッホが本当に自殺を試みたかどうかは確実ではなく、胸の銃創は一緒にいた少年達が持っていた銃の暴発によるものだとする異説もある。また、自殺に用いられた拳銃はラブー旅館の主人が所有していたものをゴッホが持ち出したと考えられているが、今回の競売にかけられる拳銃自体は1960年になってくだんの畑で発見されたものであり、本物だという保証はない。ただし鑑定によると1890年代から長期にわたり土中に埋もれていたものだとされ、2016年にはファン・ゴッホ美術館でも展示された。