欧州市場統合の恩恵、チューリヒで最大=調査結果

独ベルテルスマン財団は8日、欧州の市場統合による地域ごとの経済効果に関する推定調査の結果を発表した。この調査では、欧州連合(EU)加盟28ヵ国と、EU市場統合に加わる欧州経済領域(EEA)4ヵ国を対象として、市場統合がもたらしている経済効果を住民1人当たりの所得額に換算して推定。市場統合がなされなかった場合と比較する形で、恩恵を数値化することを試みた。
それによると、平均では、年間に840ユーロの所得増が実現しているが、地域ごとのばらつきは大きい。最も恩恵が大きいのはチューリヒ(スイス)市民の3590ユーロ、これにロンドン(英国)の2700ユーロ、ブリュッセル(ベルギー)の2470ユーロが続いた。EU外のスイスと、EUから離脱しようとしているロンドンで恩恵が大きいという皮肉な結果が得られた。スイスの場合、全国民平均では2900ユーロと、フランス(1074ユーロ)やドイツ(1046ユーロ)など主要国よりはるかに高い。英国の場合、ロンドンではEU離脱投票で反対が多数派だったが、一部地域では500ユーロに満たないところもあり、地域格差の大きさが目立っている。