オードフランス地域圏、TER(ローカル線)に競争を導入へ

オードフランス地域圏(北部地方)議会は25日、TER(ローカル線)の20%について運営委託先を決める入札の実施を決定した。仕様書作成の準備に着手し、2020年4月に入札を開始する。
2018年に成立した鉄道改革法によって、今年12月より地域圏にTERの運営委託先を入札で決める権利が付与される。2023年以降は入札の実施が義務付けられ、鉄道旅客輸送への競争導入が本格化する。これまでに、プロバンス・アルプ・コートダジュール地域圏が入札実施の方針を決めており、オードフランス地域圏は2件目の決定となった。同地域圏は、20%程度のTER路線を入札に付する計画で、採算性の高い路線と赤字路線を組み合わせる形で入札の対象とする。定時運行率の改善など、サービス向上を図る目的で競争を利用する構えで、利益の追求や経費の節減などを優先する考えはないと説明している。同地域圏では、サンカンタン(エーヌ県)とビュジニー(ノール県)を結ぶ路線の4本に1本、バランシエンヌ(ノール県)とランス(パドカレ県)およびリール(ノール県)とカンブレ(ノール県)を結ぶそれぞれの路線の5本に1本が遅延。旧ピカルディ地域圏からパリに向かう列車も、北駅に到着する路線が集中しているために混雑の犠牲となって遅れが目立っている。オードフランス地域圏議会のデルサン副議長(輸送担当)は、「入札決定は、SNCFに不満を表明するものではない」としながらも、ユーザーからの不満に応えるためにも鉄道サービスの改善は必須と説明。ベルトラン議長も、スウェーデンやドイツでは1997年の入札導入以来で旅客数が増加、列車も増便され、運営コストも削減されたと指摘した。入札は2020年4月に開始、3年かけて新事業者を選定する手続きを行う予定。
現在、TERはすべて、SNCFモビリテ(国鉄SNCFの旅客輸送部門)が運行しているが、オードフランス地域圏は、入札の準備に必要な路線ごとのデータ(車両の状態、人員数、乗客数など)をSNCFモビリテが提出していないことを理由に、監督機関ARAFERに提訴を行った。ARAFERは最大で売上高の3%に上る罰金を科す権限がある。
Le Monde 2019年4月27日