環境派のボーパン氏セクハラ事件:告発の女性ら、名誉棄損の訴訟で無罪判決

環境派政党EELV所属のボーパン元欧州議員が起こした名誉棄損の訴訟で、パリ地裁は19日、欧州議員の訴えを退けて、すべての被告人に無罪判決を言い渡した。裁判所はまた、ボーパン氏の提訴を乱用に当たると認定、総額で7500ユーロを被告人らに賠償金として支払うよう命じた。
ボーパン氏は下院副議長や欧州議員などを歴任、EELVの有力政治家の一人だった。2016年5月に、ボーパン氏のセクハラ疑惑報道が、メディアパルト(ニュース専門サイト)とフランスアンテール(国営ラジオ局)によりなされ、8人の女性の証言が報じられた。ボーパン氏はこれを名誉棄損に当たると主張し、メディア2社とその記者、実名で証言を寄せた女性らを相手取って訴えていた。
裁判所は、記事がボーパン氏の名誉を傷つける内容であったのは事実だが、記事は十分に慎重な書き方がなされており、証言の対象となった事案が十分に長期に渡っていて、また様々な関係の人々により証言がなされていることから考えても、政治的陰謀であるとする原告側の主張には説得力がないと指摘。一方的な内容の記事だという主張については、ボーパン氏自らが取材に答えず、裁判にも姿を現していないことを挙げて、その責任は本人にもあると認めた。
証言をした女性たちは、セクハラ等の被害を受けた女性にそれを公表するよう促す内容の判決であるとして歓迎。ボーパン氏の弁護士は、ボーパン氏の名誉が損なわれたことを認める判決だと言明、控訴の是非を検討するとコメントした。