マクロン大統領が発表予定の施策、内容が報道に

マクロン大統領は16日夜、国民向けのテレビ演説を放送した。大統領はこの中で、パリ・ノートルダム寺院の火災について、国民の力を結集して5年間で再建すると宣言。2024年のパリ五輪を意識して短期で再建を終える考えを示した。大統領は火災があった15日に、テレビ演説を通じて「国民協議」の結果を踏まえて決めた施策を発表する予定だったが、放送を急遽取りやめとしていた。大統領は16日のテレビ演説の中で、発表する予定だった施策については、今はまだその時ではないとして、発表は後に行うとのみ予告。その日程については明確にしなかった。
16日の時点で、大統領が発表するはずだった施策に関する報道がなされたが、大統領府はこれについて正式なコメントを拒否している。報道によれば、大統領は収録済みだったテレビ演説の中で、社会の不公正、国土格差の不公正、税制上の不公正に関する国民の怒りの声を聞き届けたと言明し、個別の要求を一つずつ実現することは望むべくもないが、2025年を見据えた改革努力の中で、不公正の是正に取り組む考えを示したという。具体的には、中流層の所得税の負担の軽減(各種税制優遇措置の廃止で財源を確保)、低額の年金受給者を対象にしたインフレ率並みのスライド改定の復活、企業の特別賞与に係る非課税枠(1000ユーロまで)の恒久化などを予告。また、官僚体制の打破を目的に、高級官僚養成校であるENA(国立行政学院)の解体を提案した。地域格差の問題では、任期が終わる2022年まで、病院及び学校の閉鎖は行わないと約束。「黄色蛍光ベスト」派の主な要求だったRIC(市民発議による国民投票)制度の導入については、地域レベルで住民投票として導入する方針を示し、国民投票では既存の制度(国会議員と国民の署名を通じて国民投票を実施)の修正を通じて対応する考えを示した。大統領はこのほか、エコロジー移行など重要な問題について労使協議を重視する姿勢も示した。