パリ同時テロの偽被害者2人に実刑判決

パリ地裁で9日、2015年のパリ同時テロで被害を受けたと虚偽の証言をした2人の被告人がそれぞれ、禁固2年(うち1年が執行猶予)の実刑判決を受けた。それぞれ別の裁判で同日に判決を受けた。両者ともそのまま収監された。
うち、デュージュスト被告人は44才。パリ同時テロで銃撃を受けたレストラン「プチカンボージュ」で食事をしていたと主張し、メディアの取材などにも答えていた。警察は、他の被害者や店員等がいずれも被告人を覚えていないことを確認、被告人の携帯電話の事件当時の位置も自宅から動いていないことを突き止めた上で被告人の事情聴取を行い、被告人は虚偽の証言をしたことを認めた。被告人は1995年のイスラム過激派によるテロ事件(地下鉄RER内の爆弾テロ事件)で軽傷を負った被害者であり、その時は14万ユーロの補償金を得ていた。検察当局は、補償金を狙った悪質な詐欺行為だと糾弾。被告人の弁護人は、精神衰弱による虚言であると主張したが、認められなかった。
もう一人のモハマディ被告人は46才。実際に犯人グループによる襲撃を受けた飲食店カサ・ノストラの支配人だが、当日は出勤していなかったのに、2017年になってから、被害を受けたと主張して提訴を行い、補償金を請求していた。同被告人は、店内の防犯カメラの事件当時の映像を違法に回収して、報道機関に売却した事件でも有罪判決を受けており、裁判所はこの件についても、金目当てで虚偽の提訴を行ったと認めて有罪判決を下した。
パリ同時テロについては、この種の虚偽の被害者が15人程度、これまでに処罰されている。精神的に脆弱な者が、利益に目がくらんで虚偽の証言をするケースが目立っている。