マクロン大統領、連帯富裕税(ISF)廃止について修正の可能性を示唆

マクロン大統領は3月18日、知識人・有識者ら64人を大統領府に招いて意見交換を行った。先に終了した「国民協議」を踏まえた今後の政策などを協議した。
大統領はこの機会に、自らが廃止した連帯富裕税(ISF)について、その成果を評価した上で、修正が必要なら修正すると言明。連帯富裕税は資産課税で、マクロン政権はこれを2018年に廃止し、代わりに不動産資産税IFIを導入した。同税廃止は、マクロン大横領の「金持ち優遇」の措置の象徴として、「黄色蛍光ベスト」の抗議行動の機会を含めて、各方面から批判の対象となっている。大統領は、資産家の国内還流や誘致、つなぎ止めと目的とする措置であることを改めて説明した上で、下院が最近に開始した評価作業の結果を見て、政策効果の観点から吟味した上で、必要なら修正を施すと言明。所得再分配の観点からも吟味すると説明した。
大統領はその一方で、税制の抜本的な改革には否定的な見解を示した。意見交換の機会には、相続税制をはじめとして、フランスの税制は古くなっており、抜本的な改革が必要だとする見解が出席者から表明されたが、大統領は、フランスの税制が極めて古いことを認めたものの、税制については、改正しても誰も満足しないという状況が生じやすいとし、持てる手段を税制改革ではなく気候変動対策と投資拡大に集中して用いたいと述べて、税制の抜本的改革に取り組む考えはないことを示した。