ADP(パリ空港会社)の民営化条項、下院で再度採択

下院における通称PACTE法案の審議で、ADP(パリ空港会社)の民営化について定める第44条が14日に賛成多数で採択された。与党LREM内にもあった慎重論を抑えて採択に成功した。
ADPはシャルルドゴール(ロワッシー)、オルリー、ルブルジェの3空港とパリ首都圏の10ヵ所の飛行場を運営する。政府は現在、50.63%の株式(時価総額95億ユーロ)を保有しているが、新条項は、国が過半数株式を保有する義務を廃止する内容となっている。この条項は下院を一旦通過後、上院で削除されており、下院での再審議での行方が注目されていた。ADPの民営化については、高速道路の民営化により国が結果としてむしろ損をして、利用料金も増加したという前例を盾に、左右双方の野党勢力が強い反対を表明、与党内にも慎重論が広がり、採択の行方が注目されていた。ルメール経済相は、70年期限でコンセッション契約を結び、期間終了時にインフラ資産は国の帰属に戻ると説明し、国有資産の安売りとはならないと強調。民営化収入は債務削減とイノベーション基金の財源に充当され、同基金は国に収入をもたらすとも説明し、民営化により配当金収入を失う以上の利益が得られると強調した。また、騒音税の課税強化(年間4500万ユーロから5500万ユーロ)、設備投資義務の設定なども約束。さらに、高速道路運営受託で悪評があるバンシがADPを掌握するとの声には、民営化は透明かつ公正な入札を経て行い、バンシが優遇されることはあり得ないと説明した。