パリ・サクレー大学、2020年年頭に発足へ

パリ南郊に整備が進められているサクレー研究都市に集まる大学と高等教育・研究機関が集まって「パリ・サクレー大学」を設立する構想が、いよいよ実現段階に入った。2020年1月1日付での発足に向けて、定款作成の作業が進められている。
「パリ・サクレー大学」には、大学(パリ南大学、ベルサイユ・サンカンタン大学、エブリー大学)、高等教育機関(アグロパリテック、サントラル・シュペレック、ENSパリ・サクレー、アンスティチュドプティック)、研究機関(CEA、CNRS、INRA、INSERM、ONERA)が参加。10年間の試験期間を設定し、参加する各組織はそれぞれ法人格を維持する。学生数は6万5000人、研究者・教員の数は9000人に上り、上海大学ランキングでは発足当初から仏第1位、欧州第4位に入る見通し。
パリ・サクレー大学は、エネルギー、工業部門再生、気候変動、モビリティなど社会の7つの課題に対応することを目標に掲げ、生命科学・保健、科学・エンジニアリング、人文・社会科学の3部門により構成されることになる。年間予算は10億-15億ユーロ程度で、欧州連合(EU)からの資金の獲得や民間企業との協力を強化。国からの資金も重視する方針だが、その一方で、「パリ・サクレー大学」に加わるENSパリ・サクレーのザリオ校長は、学費の過度な引き上げは学生の誘致に障害になるとの見方を示し、反対する姿勢を確認した。