マクロン大統領、記者団と懇談:国民との恒常的な対話を

マクロン大統領は1月31日、大統領府に記者団を迎えて懇談した。国民との対話を重視する姿勢を強調した。
大統領は同日、「国民協議」の会合に出席する予定だったが、予定を変更して記者団と懇談した。都市郊外地区の住民との意見交換を望む大統領の意向にあわせて、同日の会合出席を取りやめ、4日に郊外地区の訪問を行うことにした。1月31日には、代わりに記者団と懇談し、また、海外県の市町村長を大統領府に迎えて会合を開いた。
大統領は記者団に対して、「黄色蛍光ベスト」の抗議行動について、英国の欧州連合(EU)離脱をはじめとして、世界の民主主義が直面している困難の流れの中に位置づけられるとし、長い年月をかけて生じた問題であり、長い時間をかけて対処すべきであると説明した。大統領はその上で、自らが開始した「国民協議」型の恒常的な対話関係を国民との間で築くことが解決になると指摘。自らの言葉の傲慢さが時に批判を招いてきたことについては、人々と直接に語り合うことを重視し、飾らない態度で臨んだことが批判を招くこともあったとして、今後は言葉遣いに気を付けると約束した。大統領はその一方で、就任以来で進めてきた政策は、国民に繁栄をもたらすためのものだったとして、基本的な方針を維持する考えを確認。国民の生活が早期に改善されるよう、より一層の改革を継続すると言明。国民と行政機構との隔たりを縮めるために、国民に向けて開かれた態度を示し、信頼感の醸成に努めるよう、閣僚らにも指示したと説明した。
大統領は、国民との距離を縮めるために、市町村と県という自治体とその議員らに期待する考えを示し、さらに、労組や政党、メディア、市民団体などの役割を重視する考えを強調した。「黄色蛍光ベスト」の要求の柱となっている国民投票の実施については、欧州連合(EU)条約が国民投票で否決され、その2年後に国会で批准されたケースを挙げて、拘束力が伴わないなら国民投票を行う利益はないとして、少なくとも一定期間は国民投票の決定事項が尊重されるような枠組みが必要だと説明。逆に、民主的に選ばれた国会が決めた事柄を国民投票が容易に廃案とするような制度になるとしたら問題だとも述べて、国民投票の制度作りには慎重な姿勢を示した。同じ理由から、自らの政権下で国会がこれまでに決めた各種政策の取り消しには応じられないと説明した。