マクロン大統領、「国民協議」開始に向けて質問状を国民に公開

マクロン大統領は13日、国民向けの長文の書簡を公表した。「国民協議」の開始を宣言、幅広い参加を呼びかけた。
マクロン大統領は、「黄色蛍光ベスト」運動への回答として、「国民協議」を通じた意見聴取を約束。3月15日までの2ヵ月間を期間として、意見聴取を進めると発表した。1月15日にはウール県(ノルマンディ地方)で最初の会合が開かれる。大統領は書簡の中で、あらゆる種類の暴力行為を受け入れないことを条件として、すべての提案を聖域を設けずに検討すると約束。具体的には、33項目の疑問文を質問の形で書簡の中にちりばめ、国民に意見を表明するよう促した。全体としては、税制・公的支出、国の組織・公共サービス、エコロジー移行、民主主義・市民権の4つのテーマに沿って質問が展開されており、この中には、国会議員数の削減や、上院や経済・社会・環境評議会(CESE)の役割、抽選による政治参画市民の選出、といった具体的な質問が含まれる。「黄色蛍光ベスト」が特に要求している「市民発議の国民投票(RIC)」制度の是非についても特に質問を設けた。また、移民受け入れについては、国会が毎年、受け入れ数上限を設定することの是非を質問しており、政府が移民問題を含めて議論に開かれた態度を示すものとして注目された。半面、大統領は、自らが選挙公約に掲げた基本方針には今後とも忠実に従うとし、連帯富裕税(ISF)廃止をはじめとする実行済みの措置を見直す考えはないことを示唆した。
世論調査によると、「国民協議」の有用性については7割の国民が疑念を呈しており、これで打開の糸口がつかめるかはまだわからない。全体に、上からの呼びかけに対する国民の不信の念は大きく、まずは信頼関係の回復が課題となる。なお、12日の土曜日には9回目となる「黄色蛍光ベスト」の抗議行動が行われ、全国で8万4000人が参加した。参加者数は前週比で3万4000人増加した。全体的には、暴力的な衝突は減ったものの、取材のジャーナリストが暴行を受けるケースは増えた。