仏M&A、2018年に33%減

トムソン・ロイターの速報によると、2018年の世界のM&A総額は3兆9120億ドル(3兆4390億ユーロ)に上った。前年比で20%増加した。欧州企業関連の案件は、総額で9750億ドルに上り、こちらは前年比で32%の増加を記録した。武田薬品工業によるシャイアー(アイルランド)の買収(770億ドル)という大型案件が全体の数字を押し上げた。ただ、活況を呈していた上半期に比べて、7月以降は動きがかなり鈍っている。
フランス企業関連の案件に限ると、2018年の総額は1645億ドルとなり、前年比で33%の減少を記録した。前年とは異なり、200億ドルを超える規模の案件がまったくなかったのが影響した。最大の案件は、保険大手アクサによるXLグループの買収(150億ドル)で、これに製薬大手サノフィによるBioverativ社の買収(110億ドル)が続いた。顧問銀行のトップは米JPモルガンだった。
2019年の仏企業関連案件はそれなりの規模で推移すると考えられる。ファンド系を中心に株安を好機と見る動きがあるが、その一方で、金融緩和の終了に伴い、デットファイナンスの条件は厳しくなる可能性もある。「黄色蛍光ベスト」の事件が投資家に及ぼす影響については、投資家の心証を悪くする効果は今のところ見受けられないが、政府が購買力にマイナスになるような業界再編に対して慎重になり、介入してくるリスクが注目点になるという指摘がある。通信業界では、2019年にキャリア4社体制から3社体制に再編が進むのではないかとの観測が流れているが、その行方がどうなるのかわからなくなってきた。