大統領府、2019年の燃料税増税を「取り消し」

大統領府は5日、2019年年頭に予定されていた燃料課税の引き上げを取り消したと発表した。前日にフィリップ首相は、この増税を6ヵ月間凍結すると発表しており、マクロン大統領はこれを1日足らずで修正した。大統領と首相の間の亀裂が深まっていると見る向きもある。
政府は、気候変動対策の一環で、炭素課税を段階的に引き上げ、温室効果ガスの削減を実現するという目的から、年頭に燃料課税を引き上げる予定だったが、燃料価格高騰に対する抗議行動の高まりを受けて、方針の修正を迫られた。フィリップ首相は4日、増税を6ヵ月間延期し、その間に協議を行ってしかるべき対策をまとめると説明していた。この発表については、不十分な措置だと批判する声が上がっており、フィリップ首相自身も、5日の議会での答弁の際に、協議の結果が不調に終われば増税は断念すると説明していた。そうした中で、大統領府は、協議の結果によらずに増税を取り消すと発表。大統領と首相の間で見解が食い違っていることを印象付けた。
マクロン大統領はドリュジー環境相に電話で、同相がテレビインタビューに出演する機会に、増税取り消しの方針を伝えるよう指示したとされる。首相の頭越しで大統領が動いている印象は強いが、首相府と大統領府はそれぞれ、首相と大統領の見解は一致していると発表。表向きは協力体制で臨んでいることを強調した。