燃料価格抗議行動:フィリップ首相、鎮静化を狙って一連の措置を発表

フィリップ首相は4日、燃料価格高騰の抗議行動を踏まえて、一連の措置を発表した。抗議行動の鎮静化を図った。
首相は、抗議行動について、勤労者が労働により十分な所得を得られることを求める国民の声を聞き届けたとし、それは政府の政策の目標でもあったが、効果が不十分であったと認めた。首相はその上で、状況の鎮静化が必要だと強調し、これを得るために一連の措置を予告。まず、1月1日付で導入を予定していた、燃料課税の引き上げ、ディーゼル燃料とガソリンの課税水準の接近、運輸用以外のディーゼル燃料(建機等向け)の課税引き上げの3件について、施行を6ヵ月間凍結し、その間に善後策を協議すると予告した。また、年頭に予定していた車検制度の強化(汚染度が高い車両のフェーズアウトが目的)も凍結の対象にするとした。首相は、ドライバーを念頭に置いたこれらの措置に加えて、抗議行動で表明された課税水準の高さへの不満の声に答えて、税制全体を見直す大規模な協議を12月15日から3月1日まで行うと予告。税制の見直しについては、減税の財源を支出の削減で確保しなければならないとし、支出と収入の両面を見直すと予告した。首相は、増税の6ヵ月凍結(20億ユーロの減収に相当する見通し)についても、財政赤字の膨張を招かないように行うと言明した。首相はまた、この協議が終わるまで、ガス・電力料金が現状維持となるよう配慮すると約束した。このほか、家計支援のための通勤手当・住宅手当等の支援制度については、改善に向けて労使などと協議するとも予告した。
「黄色蛍光ベスト」派はこの発表について満足しておらず、抗議行動が次の土曜日(8日)を含めて続く恐れがある。野党勢力は揃って不十分な措置だと政府を批判している。環境派は、気候変動枠組み条約締約国会議が開催中というタイミングで、気候変動対策が後退することに失望の念を示している。