マクロン大統領、数年次エネルギー計画(PPE)の骨子を発表

マクロン大統領は27日、数年次エネルギー計画(PPE)の骨子を発表した。この機会に、燃料価格高騰の抗議行動に配慮した施策を約束したが、批判の声は沈静化しなかった。
数年次エネルギー計画(PPE)は、気候変動対策にも絡んで今後のエネルギー政策の基本方針や目標を定めるもので、エネルギー移行法により定められた方針を修正・補完する役割を果たす。2035年までの方針と目標が追加された。PPEの準備は以前から進められており、今回発表されたのは、最終決定に向けた協議のための文書だが、足元で燃料価格高騰への抗議行動が勃発したことから、大統領がこの発表の機会に反対派にどのような姿勢を示すかが特に注目されていた。
大統領はこの機会に、原油価格が高騰した場合に、予定されている燃料価格の増税のペースを見直すという制度を導入すると約束。燃料価格高騰への抗議行動では、政府が環境政策の名目で燃料炭素課税を段階的に引き上げる方針を決めていることが主な批判の対象となっているが、大統領は、気候変動対策に必要不可欠な措置であるとして、段階的課税強化の方針を維持し、増税凍結の要求を退けた上で、勤労世帯に打撃が及ばないようにするため、代わりに新たな見直し措置を導入すると予告した。具体的には、3ヵ月ごとに原油価格の推移をみて見直しの是非を検討し、政府が国会に提案し、国会の承認を得て実施するという形がとられる。政府は、過去に導入された燃料課税の原油価格連動制度とは趣旨が異なると強調している。大統領はまた、地域レベルで市民の声を聴取して解決策を探るための枠組みを導入すると約束した。大統領はこのほか、抗議行動で表明されたのは課税水準の高さに対する不満であるとの分析を踏まえて、減税のペースアップを検討すると約束。ただ、その実現には支出節減が必要になり、短期的には実現が難しいものとみられる。抗議行動「黄色蛍光ベスト」の参加者らは、大統領の発表を不十分だとして批判。12月1日に抗議行動を行う呼びかけを維持した。
大統領は同じ機会に、「気候高等評議会」を設置。同評議会は首相府下の諮問機関で、学識経験者や経済専門家など13人の委員により構成され、気候学者のルケレ氏が議長を務める。政府の気候変動対策が十分であるかを、予算法案の審査などを通じて定期的に検討し、政府に改善を勧告する任を負う。