仏、留学生の受け入れ促進措置を発表

フィリップ仏首相は11月19日、仏の高等教育機関での留学生の受け入れ促進に関する措置を発表する。仏で学習する外国人大学生は毎年30万人を超えており、留学生の受け入れ先の世界ランキングでは仏は米国、英国、オーストラリアに次ぐ。学生査証の簡素化や奨学金の規模を拡大するなどの措置を通じて、留学生の増加を目指す。
その一方で、留学生の受け入れ促進という目的と一見、矛盾するような学費値上げも検討しており、10万人と見込まれるEU圏外の学生の学費を、教育にかかる実質的コストの三分の一にまで引き上げる。大学学士課程(3年間)の学生1人当たりの教育にかかるコストは年1万ユーロと見込まれており、EU外の学生の学費を3000ユーロにまで引き上げる。なおこれまでは外国人学生は平均で年200ユーロの学費を払っていた。仏への留学奨励機関の Campus Franceでは、外国人学生は仏を留学先に選ぶ場合、公立教育機関での学費がほぼ無料という点を選択基準にしてはいないことから、学費値上げがもたらす影響は少ないと予測している。奨学金などの留学生に対する支援措置については、特に仏が影響力拡大を狙う国をターゲットにして、留学生の増加を狙う。なお留学生の過半数はアフリカ諸国で占められるが、仏政府はアフリカ以外の国の留学生受け入れも目指している。
トランプ政権による学生査証に関する新政策の実施で米国では留学生の減少が見られており、EU離脱を見越して英国でもやはり留学生の減少が予想される。フランスは2010-15年に留学生の8%減少を記録しており、一連の措置で留学生の受け入れ増を狙っている。