ドイツ:看護師の連続殺人事件、新たな公判が開始に

オルデンブルク地裁(ニーダーザクセン州)で10月30日、看護師による連続殺人事件の公判が始まった。ニールス・ヘーゲル被告人は罪状認否で、100人を殺害したとの容疑事実を認めた。
被告人は、2000年から2005年にかけて、オルデンブルク市の病院と近郊のデルメンホルスト市の病院に勤務し、合計で100人を殺害した。被害者は34才から96才までで、いずれも、被告人が心臓の機能低下を招く薬剤を投与し、死を招いた。被告人は、被害者に蘇生術を施すことで、自らの活躍を周囲にアピールしていた。被告人は犯行の動機について、退屈だったからと答えている。
被告人は2005年に薬剤投与の現場を同僚に目撃されたことをきっかけに逮捕され、死亡したこの患者1人の殺害により有罪判決を受けた。余罪の追及は遅れて2009年にようやく始まり、2015年には、十数人の殺害に係り終身刑(15年間の減刑不可期間を設定)の有罪判決が言い渡された。今回の裁判でヘーゲル被告人は、137人の遺体の発掘と再鑑定を経て、うち薬剤が検出された100人の殺害の容疑により再び起訴された。
被告人の勤務時に似たような事案の発生が重なっていることは病院側も把握しており、オルデンブルク病院は2002年に被告人を解雇したが、再就職を妨げないように、良好な内容の在職証明書を発行していた。続く勤務先となったデルメンホルスト病院では、被告人の勤務時間帯に前後して321人が死亡しており、実際の被害者の数は100人には留まらないものと見られている。被告人自身も、「50人くらいから数えるのをやめた」と答えている。事件を巡っては、病院側や周囲がもっと早く対応できなかったか、また、司法当局による余罪の追及が遅れたのはなぜかなどの問題にも焦点が当たっている。裁判は2019年5月に結審する予定。