パリ・セーヌ川利用の新たな物流サービスが試験導入

パリ市内で、セーヌ川を利用した代替輸送手段の試験が行われた。成功を収めたことから、本格的な運用に向けた準備が進められている。
環境指向を背景に、セーヌ川を物流に利用する試みは近年、注目を集めている。2012年には、スーパーマーケットのフランプリ(カジノ傘下)が、コンテナを平底船で輸送し、市内店舗に食料品を供給するサービスをXPO社に委託して開始。このサービスは2017年には前年比で14%増を記録し、順調に発展している。国内の内水路を管理するVNFは、パリのセーヌ川における輸送のポテンシャルにはまだ大きな余裕があると指摘しており、トラック輸送の軽減と二酸化炭素の削減を目的とした新たな利用を奨励している。
こうした流れの中で新たな試験が行われた。具体的には、天然ガス又は電気で稼働の小型商用車を平底船でそのまま運ぶという方式を採用。平底船は、物流拠点があるトルビアック河岸(パリ東部)からグルネル河岸(パリ西部)までを往復し、市内を縦断する道路輸送を肩代わりする。積み替えがなく、乗り入れがスムーズであるという利点がある。化粧品・高級品など付加価値の高い製品の輸送を念頭に置いたサービスで、スピード・ディストリビューション・ロジスティック社がADEME(環境・省エネ庁)などの資金協力を得て試験を行った。モード業界は環境・社会的責任にも敏感で、コスト増加の受け入れに応じると見られるが、それには環境効果の数値化が前提となり、現在はその作業が進められている。