欧州中銀(ECB)、金融政策の据え置き決める

欧州中銀(ECB)は10月25日に月例理事会を開き、金融政策の据え置きを決めた。量的緩和については、「入手されるデータがインフレ率の中期的な展望を確認するなら」予定通りに12月を以て打ち切る方針を確認した。その一方で、緩和的な政策は継続するとして、「少なくとも2019年夏までは、また必要なだけの期間は」現在の金利水準を維持するとした。いずれも、これまでに示した方針と比べて変更はなかった。
ドラギ総裁は、ユーロ圏の経済成長の見通しについて、全体として均衡がとれているとの見方を示した上で、経済指標が後退する傾向を見せていることについては、米中貿易摩擦や英国の欧州連合(EU)離脱、予算案を巡るイタリア政府と欧州委員会の対立などの不安材料を挙げつつ、12月に公表する次回のマクロ経済予測においてはこうした要因の持続性を見極めて折り込むと説明。その上で、インフレ率を2%に近い水準まで引き上げるという目標については、賃金水準の上昇と失業率低下を材料に挙げて、その達成に楽観的な見方を示した。なお、ユーロ圏のインフレ率は9月に2.1%まで上昇したが、これは燃料価格の上昇に由来するところが大きく、エネルギーと食料品を除外するとインフレ率は0.9%とかなり低い水準にとどまっている。イタリア政府の予算運営を巡る懸念について、ドラギ総裁は、予算運営に関係する権限が欧州中銀にはないことを挙げつつ、個人的見解として、欧州委とイタリア政府の間に合意が成立することへの信頼感を表明した。