英国の欧州連合(EU)離脱交渉が失敗、17日の首脳会談での合意成立の可能性消える

英国の欧州連合(EU)離脱に関する英国とEUの間の交渉が10月14日に不調に終わった。15日に予定されていた大使級会談も中止となり、17日夜に開幕する欧州首脳会談で、離脱に関する合意の骨子が承認される可能性はほぼなくなった。英国とEUの双方は、合意に向けて努力を続ける姿勢を示している。
17日に始まる首脳会談は、合意なきEU離脱を回避するための最後のチャンスと位置づけられてきたが、ここで合意がまとまる可能性は消えた。ただ、双方とも、まだ合意成立を諦めない姿勢を示している。EU側では、これまでに示した以上の譲歩はできないと考えているといい、メイ首相が国内の反対派を抑えて合意を承認させることができるようサポートするのが得策と見据えている。その上で、合意なき離脱のリスクを強調しつつ、合意成立に向けて英国への圧力を高めてゆくことを狙っており、首脳会議をそのための機会とする構えとみられている。英国のメイ首相も、15日に英国国会で行われた答弁の機会に、「合意成立が英国とEUの双方にとってよいことだと考えている。合意成立は可能だと信じており、欧州のパートナーとの交渉を継続する」と言明した。
合意成立の障害となっているのが北アイルランド問題で、特に、「バックストップ」と呼ばれる暫定措置の扱いをどうするかが争点となっている。これは、EUとの間で新たな関税協定が結ばれるまでの間、EUの統合市場への帰属を続けるという趣旨だが、EU側は対象を北アイルランドに限定することを要求(英国政府側は英国全域を対象とすることを要求)、暫定措置の期限については、EU側が明確な日時を指定することを拒否している。メイ首相は、EUとの間で合意をまとめただけでは足らず、それを議会で承認させる必要があり、それが合意成立を難しくしている。