脱獄王のルドワン・ファイドが逮捕

警察は3日未明、ルドワン・ファイド脱獄囚(46)を逮捕した。土地勘のあるパリ北方のクレイユ市(オワーズ県)内の潜伏先のマンションで逮捕した。ほかに兄弟など協力者6人(うち3人が指名手配中)が逮捕された。
ルドワン・ファイドは強盗犯で、3ヵ月ほど前の7月1日、パリ首都圏のレオー刑事施設から派手に脱獄、警察が行方の捜索に全力を尽くしていた。脱獄は盗難したヘリコプターで車寄せの中庭に着陸し、扉などを破壊して面会室にいたファイドを連れてヘリコプターで逃亡するという手口でなされた。政府はその後、事件を教訓として、刑事施設の安全性強化に関する一連の措置を決定していた。
ファイドは強盗犯として有罪判決を受け、出所後に「改心した元強盗犯」という触れ込みで盛んにマスコミの取材などに答えていた。2010年に発生した強盗事件(婦人警官1人が銃撃で死亡)を指揮した疑いで逮捕されたが、2013年に拘置所から脱獄、この時は7週間後に逮捕されていた。2度めの脱獄を経て、再び逮捕された。
クレイユ市はファイドが生まれ育った地元で、脱獄に協力したとみられる兄のラシド(60)などとマンションの一室に潜伏していた。当局の発表によると、警察は、部屋を提供した協力者の女性の尾行調査時に、ブルカ(イスラム教の女性の衣装の一つで全身を隠すもの)を着た人物が助手席にいたのを確認。体型などから男性の変装である疑いが強いと見て、住居の摘発に踏み切った。部屋からは、拳銃などの武器と、変装用とみられるかつら(ファイドは禿頭である)などが発見された。