政府諮問委、女性同性婚者の人工授精利用を認めるよう提案

政府諮問委員会のCCNE(倫理全国諮問委員会)は25日、バイオエシックス法の改正に関する意見書を提出した。懸案の人工授精の制限緩和について、賛成する立場を再確認した。
精子の提供による人工授精は、現在は不妊治療の一環として男女のカップルに限り認められている。同性婚の解禁を経て、これを女性同士のカップルや、さらには独身女性にも認めるべきだという議論があり、マクロン大統領も選挙公約の一つにこの制限緩和を掲げていた。CCNEの賛成表明を経て、政府が決断を下す段階となったが、解禁には反対論も根強くあり、特に、同性婚反対運動を推進した団体「みんなのデモ」は、25日にもデモを行い、強く反対する姿勢を示した。カトリック教会のフランス司教会も、人工授精の解禁が代理母出産に道を開く懸念などをあげて、否定的な立場を表明しているが、CCNEは、代理母出産については、人工授精の解禁とは質の違う問題だとし、代理母出産の合法化は認めるべきではないとする見解を維持した。政府は2019年1-3月期にバイオエシックス法改正案の下院審議を行うと見られ、審議では、女性の同性カップルに人工授精の健保カバーを認めるかどうかなどの細部が争われる見通し。
CCNEはこのほか、不妊治療で採取の卵子の剰余分の研究利用を容易にすることや、自らの卵子を冷凍保存することを望む女性に対する制限の解除(希望者に対して容認する)なども提案。尊厳死については、安楽死に関する法令の整備に関してはコンセンサスが形成されていないとしつつ、ターミナルケアの体制が不十分であることを認め、必要な予算を投じる必要があると指摘。また、2016年の法律による尊厳死の規定(苦痛が伴う不治の患者について、死に至るまで昏睡状態に置くことを認める)の報知と遵守を徹底することが先決だとの見解を示した。