マクロン政権に軋轢:源泉徴収化を巡りもたつき

マクロン政権の政局運営を巡る混迷感が深まっている。ユロ環境相の突然の辞任が引き金となったが、それ以外でも、所得税の源泉徴収化を巡る政府部内の見解の食い違いが表面化しており、夏休み明けの政局の行方は混とんとしている。
所得税源泉徴収化は2019年年頭に実施される予定で、これまでは既定事項の扱いだった。ただ、マクロン大統領は経済相時代から源泉徴収化には消極的で、このところは、経済成長の勢いが減速する中で、手取り給与の目減りが個人消費にさらに打撃を及ぼすことへの懸念を強めているとされる。源泉徴収化の旗振り役を務めてきたダルマナン予算相も、1日のインタビューの際に、初めて導入を見合わせる可能性に言及。ただ、予算相は2日には、源泉徴収化に伴う技術的な問題が発見されたとの報道に答える形で、技術的問題は既に解消されており、導入の準備は整っていると言明、政府は問題なく導入を選択できるとの見方を示した。
これとは別に、政府から歴史的建造物保全の任務を託されているステファン・ベルヌ氏は8月31日、政府から十分な手段を得られないようなら、年内に任務を辞する考えを明らかにした。同氏は、自らが提案した歴史的建造物保全の資金調達を目的とした宝くじが発売されるのを目前に控えて、政府が小規模な歴史的建造物の保全という当初の目的にしかるべき予算を与えないようなら、自分としてできることは何もない以上、辞任すると言明。年末までの政府の対応を見極めた上で進退を決めると言明した。