ユーテルサット、インターネットサービスに注力へ

人工衛星運営大手の仏ユーテルサット(世界3位)は8月1日、2018年6月期の業績を発表した。売上高(為替変動と連結範囲の調整後)は14億4300万ユーロで前年度比で1.9%の減収となり、EBITDAは10億7690万ユーロで5.0%の減益を記録した。EBITDAマージンは76.9%で、目標の76%を超え、前年度比で0.2ポイント上昇した。フリーキャッシュフローは11.9%増の4億5620万ユーロに達した。
2016年3月に就任したベルメールCEOはコストと投資の削減を通じた財務の改善に取り組んできたが、「数年にわたる後退の末に、ようやく来年度は小幅な成長を見込める」段階に達したと満足感を表明し、株式市場も業績がアナリストの予測を上回ったことを好感して株価は6%近く上昇した。
主力事業であるテレビ放送サービス(売上の66%)が、前年度比でほぼ横ばい(0.7%減)の売上にとどまった一方で、モバイルインターネット接続サービス(航空機内でのWi-Fiサービスなど)は18%超の成長を記録した。
CEOも、仏レゼコー紙とのインタビューにおいて、固定インターネットも含めたインターネット接続サービスが今後の成長事業だとし、従来型の通信事業者がサービスを提供しづらい過疎地域などを中心に、新たな通信サービス事業者としての役割を強化する意欲を表明した。テレビ放送サービスの今後の展望については、ネットフリックスなどのOTT事業者の台頭は従来型のテレビ局に大きな脅威とはならず、ロシアやアフリカなど新興国ではむしろテレビ局は増加しているとし、市場の安定性を強調した。