イタリアで人種差別的な襲撃事件

イタリアで7月29日夜に、人種差別的な動機によると思しき襲撃事件が発生し、波紋を投じている。事件が起きたのはピエモンテ州トリノ県モンカリエーリで、被害者は2014年にイタリアに帰化したナイジェリア出身の22歳の女性。徒歩で帰宅する途中に、高速で接近した自動車から頭部に卵を投げつけられ、目の角膜に損傷を負った。幸いに失明などはせず、手術の必要もなかったが、最初は酸をかけられたかとヒヤッとしたという。
名前をデイジー・オサクエさんというこの女性は、陸上競技・円盤投げのトップアスリートで、8月に独ベルリンで開催される欧州陸上選手権にもイタリア代表として出場する予定。訪米中のコンテ伊首相をはじめとして各方面から早速、連帯と支援のメッセージが寄せられたが、オサクエさんは、近所に多いアフリカ系売春婦と間違えられた可能性を示唆したうえで、「有色人種の女性を狙った人種差別的行為であることは明らか」だと証言している。
ポピュリスト政権が発足して以来、イタリア国内で外国人に対する人種差別的な暴力行為が急増しているとの批判が聞かれる中、サルビーニ内相は、オサクエさんに対する襲撃を「許しがたい」と糾弾したものの、イタリア国内で人種差別の高まりがあることは全面的に否定し、左派前政権下での大量移民流入こそが問題だとの持論を改めて展開した。