欧州司法裁、ポーランドの司法改革に関連した判断下す

欧州司法裁判所は25日、ポーランド政府がアイルランド政府に身柄引き渡しを求めている犯罪容疑者について、引き渡しに応じる妥当性に関する判断を下した。ポーランド政府が進める司法改革が、司法の独立性を侵害する内容として批判を受けている中での判断であり、特に注目を集めた。
この件では、麻薬密売の容疑でポーランド政府により欧州指名手配の対象となっているポーランド人がアイルランドで逮捕されたが、この人物が弁護人を通じて、ポーランドの司法当局の独立性には問題があり、本国で公正な裁判を受けられない恐れがあると主張、送還の差し止めを求める訴訟を起こした。アイルランドの裁判所は、欧州司法裁にこの件で判断を示すよう請求していた。
欧州司法裁は、判断を下すべきはアイルランドの裁判所であると認定した上で、一般論として、この場合の判断を下す上での留意点を示した。欧州司法裁は、独立した裁判所による公正な裁判を受けられない恐れがあると判断される場合には、欧州指名手配による身柄引き渡しの請求に応じないことができるとの見解を示した上で、拒否の決定を下すにあたっては、まず当該国のリスクの存在を評価した上で、個々の案件について、実際にリスクがあるかどうかを検討することが必要とした。さらに、当該国のリスクの評価に当たっては、ポーランドに対して欧州委員会が請求した欧州連合(EU)条約第7条の制裁措置(加盟国の全会一致により、閣僚理事会における当該国の議決権停止の制裁を決めることができる)も、根拠とすることが可能であるとの見解を示した。
ポーランド政府はこの判断について、ポーランドの法治国家体制に欠陥があると認定したわけではなく、自動的に拒否を正当化するものではないとコメントした。アイルランドの裁判所がどのような判断を下すか注目される。