フランス軍がマリなどで展開の「バルカーヌ」作戦、現状は

マリで7月29日に大統領選挙第1回投票が行われる。現職のケイタ大統領をはじめとする24人の候補が出馬している。
フランス軍は2014年以来、マリで軍事作戦「バルカーヌ」を継続している。国内内政には関与しないという建前から、今回の大統領選でも、関連の治安活動には協力しないことになっている。この軍事作戦は、イスラム過激派の台頭からマリを防御することを目的に開始され、4500人の兵員が動員されている。マクロン大統領は作戦の規模の縮小を検討している模様だが、出口戦略の準備には慎重な対応が必要である旨を、19日から20日にかけてサヘル諸国を訪問したパルリ軍隊相も強調している。
バルカーヌ作戦はこのところはマリ南部のコートジボワールとニジェールの国境地帯におけるイスラム過激派の掃討が中心的な課題になっている。過激派がロケット弾SPG-9を保有していることが最近の攻撃で明らかになり、フランス軍は攻撃ヘリコプター「ガゼル」によるミサイル攻撃などで対抗、4月14日にマリのトンブクトゥで発生した国連軍を狙った自爆テロの指導者を含む15人のイスラム過激派を排除した(7月15日に終了の作戦)。フランス軍はまた、ワガドゥグ(ブルキナファソ)近郊の基地に400人からなる特殊部隊「サーブル」を駐留させており、同部隊は、住民に浸透した諜報活動(8割)と攻撃作戦(2割)を展開している。諜報活動の強化は、仏政府が決めた作戦の新方針にも即している。
仏政府は特に、サヘル5ヵ国(モーリタニア、マリ、ニジェール、チャド、ブルキナファソ)の合同軍の展開を、出口戦略の柱に据えている。バルカーヌ作戦では、欧米諸国の協力も重要な役割を果たしており、ニアメ(ニジェール)に駐屯の米国軍(2017年末時点で800人)は、無人機リーパーによる偵察活動やヘリコプターによる物資輸送、地域の携帯電話通信の傍受などで貴重な協力を提供している。