欧州連合(EU)と日本政府、経済連携協定(EPA)に調印

欧州連合(EU)と日本政府は7月17日、経済連携協定(EPA)に調印した。欧州理事会のトゥスク議長と欧州委員会のユンケル委員長が日本を訪問し、安倍首相と調印式に臨んだ。協定は欧州議会と日本の国会による批准手続きを経て、2019年に発効を予定する。
安倍首相は、保護主義が世界に広がりつつある中で、EUと日本が自由貿易を支持する姿勢を明確に示したものだとEPAの意義を強調。トゥスク議長も、両者が保護主義に一致して対抗することを世界に示した、と言明し、トランプ米政権による保護主義の動きをけん制した。
EPAにより、欧州企業が毎年支払っている10億ユーロ相当の関税の大部分が撤廃される。農産品については85%の品目で関税が撤廃される。関税撤廃と引き下げは段階的に行われ、例えば牛肉の場合は、15年間をかけて関税率が38.5%から9%へ引き下げられる。チーズも15年間をかけて関税が撤廃される。他方、米は対象外となった。
原産地名称保護制度では、日本側は200件を超える地理的表示保護(PGI)の承認を約束。フランスの農産品では、ロックフォール・チーズ、アジャンのプルーン、コンテ・チーズ、バイヨンヌの生ハムなどが保護の対象として認められた。
日本政府は法人向けサービスの市場開放(電気通信、運輸、金融サービス等)も約束。48都市における公共調達市場への平等なアクセスをEU企業に認めることも約束した。
EU側は、自動車を含む関税撤廃等を日本に対して約束。自動車の関税は7年間をかけて撤廃される。
EPAには、投資保護に関する規定は含まれていない。このため、発効に当たっては、EU加盟各国の議会による批准が不要となる。
両者は同じ機会に、個人情報の交換と処理に関する協定を締結。これにより、日欧で同水準の個人情報保護が確保され、企業間のデータの移転が容易になる。新制度の運用は今秋に開始される予定。