デンマークの「結婚観光」、偽装結婚の温床か

デンマーク警察とドイツ警察は去る6月13日、ユーロポールの協力を得て、偽装結婚ほう助団の摘発を行った。欧州連合(EU)の市民権獲得を狙うアジア系の移民に、EU市民との結婚を斡旋する組織が摘発された。
デンマークの一部の市町村は、「結婚観光」の誘致に力を入れており、迅速な書類審査等でスピード挙式を可能にするサービスを提供している。2017年には外国の1万3000組強が挙式、この数はデンマーク全体の3分の1を超えている。こうした制度が偽装結婚に悪用されるケースも多いといい、政府によるとスピード挙式の1割は偽装結婚と推定されている。政府はその対策に乗り出し、偽装結婚を法律により明確に禁止すると共に、その取締りを行う部署を設置することを決めた。6月の摘発もそうした努力の中で実現した。
警察の報告書によれば、この種のほう助団は、EUの低所得国の市民(ルーマニア、ポルトガルなど)を金銭でリクルートし、偽造書類などを用意した上で第3国の市民に結婚の機会を斡旋している。スピード結婚が特に盛んなエーア島では、2017年に外国人の挙式が4600組に上り、2006年の125組に比べて大きく増えている。地元には5000万クローネ(670万ユーロ)の収入をもたらしているといい、自治体側では規制強化に懸念を示している。自治体側は、スピード結婚とは言っても厳正に確認を行っており、疑いがあれば当局に通報していると説明、違法行為の片棒を担いでいるという批判は的外れだと強調している。