銀行の乗り換えを容易にする新制度、利用は広がらず

銀行業界と消費者団体から構成される諮問機関CCSFはこのほど、銀行の乗り換えを容易にする制度の利用状況に関する調査結果を発表した。制度そのものは好評を得ているが、利用は少ないとの結果が得られた。
銀行口座の乗り換えを容易にする制度は、銀行間の競争促進を目的に、1年半ほど前に導入された。2月末時点で同制度の利用申請件数は120万件となっており、銀行口座数が8000万に上ることを考えると、かなり少ない水準に留まっている。その一方で、利用した人の85%は制度に満足したと回答。また、公共料金等の引き落とし・送金を一括移転するサービスについては、92%が利用を勧めると回答しており、制度については肯定的な評価が目立った。
国民の7割程度が、銀行が口座乗り換えのサービスを顧客に提供する義務があることを知っていると回答しており、制度の認知度はかなり高い。それにもかかわらず利用が広まっていない理由としては、銀行口座以外の商品の移転が難しいことがあげられる。住宅ローンの場合は収入の繰り入れ先の口座を維持するのが条件である場合が多く、PEA(株式投資商品)などの金融商品の移転も難しい。また、解約による特典の喪失などの問題もある。