サノフィ、国内工場の操業を停止:環境基準の達成失敗で

仏製薬大手サノフィは9日、ピレネー・アトランティック県ムランクス市の自社工場の操業を即時停止すると発表した。環境基準を超える汚染物質の大気中への放出に対処するため、技術的な改善を施すことを目的に、操業停止を決めたと説明した。
問題の工場は、サノフィの子会社であるサノフィ・シミーの所有で、てんかん治療薬「デパケン」(バルプロ酸)を生産している。デパケンについては、妊婦による服用で数千人の胎児に奇形や発達障害などが生じたとする薬害問題が浮上しており、サノフィにとっては、環境基準の達成失敗という黒星がさらに重なった。報道によれば、デパケンの主要成分の製造に用いられるブロモプロパンの放出が去る3月に基準を19万倍上回る濃度に達したほか、4種の揮発性有機化合物(トルエン、プロペン、イソプロパノール、バレロニトリル)の合計排出濃度も基準を7000倍上回る水準を記録したという。
サノフィは、基準超過の発生は限定的であり、住民に基準を超える暴露は生じていないと説明している。政府はANSES(食品・環境・労働衛生安全庁)に鑑定を依頼、12日に鑑定結果が提出される予定。