マクロン大統領、改革を相次いで延期

マクロン大統領は9日、ベルサイユに両院合同会議を招集し、就任以来で1年間の政策運営について報告を行う。大統領は就任時に同会議を毎年招集すると予告しており、今回が2度目の招集となる。左翼政党「不服従のフランス」など一部の政党は、マクロン大統領が威信を高めることを狙って行う広報活動に協力する気はないとして、ボイコットする構えを見せている。
その一方で、マクロン政権はこのところ、予告済みの改革を相次いで9月以降に先送りにしている。貧困対策プランと公立病院改革プランは裁定が下っていないことを理由に発表が延期された。このほかにも、新モビリティ法案や都市計画刷新プランなど、予告済みの案件の発表も遅れている。鉄道改革や教育改革などの重要案件に押しのけられる格好で遅れており、与党内部からも懸念の声が上がっている。大統領に近い筋では、富裕層を優遇する大統領という批判を払しょくする目的で、今秋にまとめて社会政策上の重要な決定を打ち出すのが狙いだと説明しているが、急落する支持率の挽回がなるのか、注目される。
これとは別に、政府はこのほど、2019年年頭に導入される所得税源泉徴収に関して、家庭内労働(ヘルパー、ベビーシッター、家政婦など)の使用者については源泉徴収化への移行を1年延期し、2020年からとすると発表した。準備が整っていないことを理由に延期した。これにより、家庭内労働者は、2020年には同年分の納税を源泉徴収にて行うと共に、前年の2019年分の納税をやはり2020年に行う(つまり2年分の納税を行う)ことになり、混乱を引き起こす恐れもある。