パリで新たなEVレンタルサービスが始動へ

パリ市とその周辺の自治体が提供するEVレンタルサービス「オートリブ(Autolib’)」の終了が決まったが、これに変わる新型のEVレンタルサービスの導入計画が相次いで発表された。現行サービスは市内に専用の駐車スペース(充電設備付き)を設置する「ステーション固定型」だが、後継のサービスの主力は、対象エリア内でならどこでも乗り捨てが可能な「フリーフローティング型」となる。また国内の2大自動車メーカーであるPSAとルノーが参入し、特にルノーはパリ市との提携によりオートリブの正式な後継サービスを担当する。
PSAは7月3日、すでにマドリードなどで展開済みの「Free2Move」ブランドによるEVレンタルサービスをパリでも開始すると予告した。当初は「プジョーiOn」や「シトロエンC-Zero」のようなフルEVを500台ほど投入するが、市内のどこでも利用者が近くでEVを見つけることができるためには、1000台程度が必要になるという。サービスのエリアや料金は未発表。
これについで、パリ市とルノーは4日午前に共同記者会見を開き、2018年9月から段階的に導入する新サービスを披露した。フルEVを用いた3種類のサービスで構成される。一つはフリーフローティング型のEVレンタルサービスで、これがオートリブの後継サービスの主力となる。2019年末までに2000台の投入を見込む。またこれと並行して、より長距離の利用者向けにステーション固定型のEVレンタルサービスも提供。このサービスは「Renault Mobility」の名称ですでに市内の一部地区で開始されているが、利用者はEVを元のステーションに戻す必要があり、いわばクローズドループ型のサービス。3つ目はEVを用いた配車サービスとなる。ルノーが運営するこれらのサービスは、オートリブと異なり会員登録は不要。
なお、パリ市はほかにも複数の事業者がフリーフローティング型のEVレンタルサービスに参入することを期待しており、これに対応して「カーシェアリング・カード(仏語では「カルト・ドトパルタージュ=carte d’autopartage」)」と称する新制度の導入も決定した。この制度は1台当たり年間300ユーロの定額料金で市内での駐車を許可するというもので、事業者がこの許可を取得すれば、サービス利用者がEVを乗り捨てする際に駐車料金を支払う必要がなくなる。7月から早くも利用可能になるという。