パリ市のEVレンタルサービス、7月末に終了

パリ市とその周辺の100余りの自治体が提供するEVレンタルサービス「オートリブ(Autolib’)」について、自治体は21日に運営受託者のボロレ・グループとの契約を25日付けで破棄する方針を決めたが、その後の両者の交渉により、サービスを7月末まで継続する方針が決まった。7月2日以降、駐車・充電スペースを段階的に減らし、7月31日にサービスを終了する予定。この移行期を利用して、254人の従業員の配置転換を進めるとともに、利用者(会員数は15万人前後)に代替交通手段を探す猶予を与える。ボロレは、7月分の会員契約は無料にするとしている。また、6200ヶ所の駐車・充電スペースは自治体に譲渡される予定で、ボロレ側はその保守要員として従業員の一部を自治体が引き取ることを期待している。
今後は、事業の累積赤字やサービス終了に伴い発生する費用の分担をめぐり交渉が続く見通し。自治体もボロレも、行政裁判所で争うことは望んでいないとしている。
なお、オートリブはパリ市のドラノエ前市長の時代に導入されたものだが、やはりドラノエ市政で導入された自転車レンタルサービス「ベリブ」も、長年好評だったのに、今年から運営受託者が変更されて以来、機能不全が目立ち、イダルゴ市長に対する批判の材料を提供している。イダルゴ市長の周辺では2020年の地方選挙を控えて、高まる批判をかわすために、ドラノエ市長時代に受託事業者と結んだ契約に瑕疵があったことが現在の惨状を引き起こしたなどと前市長の責任を強調しており、同じ社会党に所属しながら、前市長派と現市長派の関係は険悪なものになりつつある。「ベリブ」については、イダルゴ市長の下での事業者変更が機能不全を招いたことは明白で、次期市長の座を狙っているといわれるグリボー政府報道官は「世界中で手本とされ、長年パリ首都圏の多数の利用者に役立ってきたサービスを破壊してしまった」と同市長を手厳しく批判している。