リエージュ市の襲撃事件、犯人は前日に一時出所

5月29日にベルギー・ワロン地域(仏語圏)のリエージュ市で警察官に対する襲撃事件が発生し、警察官2人と容疑者自身を含む4人が死亡した。犯人は女性警察官2人を刃物で襲撃し、その拳銃を奪ったうえで、両者を射殺。さらに、近くに駐車していた自動車のドライバー(22歳の男性)を殺害した。その後近所の学校に逃げ込み、人質をとったが、駆けつけた警察官により射殺された。犯人の抵抗により、警察官4人が負傷した(1人は重傷)。学校の職員や生徒には被害はなかった。
30日の時点で判明している情報によると、犯人は31歳のベルギー人男性で、氏名はバンジャマン・エルマン。麻薬取引など複数の罪で2003年からリエージュ近郊のランタン刑務所に収容されていたが、28日に社会復帰の準備を理由に一時出所していた。ヤンボン内相によると、犯人はこの事件に先立って、28日夜に、刑務所で知り合った男性1人をすでに殺害していたと思われる。被害者は31歳で、麻薬取引の罪で2018年3月まで2年間にわたり同じ刑務所に収容されていた。出所後も位置追跡電子装置装着の対象となっていた。内相は、この1件目の殺害事件がその後の襲撃事件の引き金になった可能性があるとみている。
警察筋によると、犯人は襲撃に際して「アラーは偉大なり」と叫んでおり、また明らかに警察官を標的とする襲撃だったといい、検察当局はイスラム過激派テロの可能性が強いと判断している。犯人は刑務所で服役中に過激化した可能性もあるとみられている。