郊外問題地区の振興に関する報告書、政府に提出

政府の依頼を受けて策定された郊外問題地区の振興策に関する報告書が、26日に政府に提出された。報告書はジャンルイ・ボルロー氏がNGOなどと協議を重ねた上で作成。ボルロー氏は、現在は第一線を退いているが、かつては環境相などを歴任した中道勢力の大物政治家で、郊外地区の都市計画刷新を推進して成果を挙げた実績もある。報告書は、社会福祉、雇用、治安、教育、都市計画などを網羅した19項目のプランを提示。全体の費用は年間100億ユーロ(運営予算及び投資的経費)に上り、うち30億ユーロを国が直接に負担、あとは地方自治体や政府機関、民間資本により確保する計画となっている。都市計画の予算が年間40億ユーロと特に大きい。マクロン大統領はこの報告書を踏まえて、5月末に具体的なプランを公表する。
報告書はまず、都市空間の刷新では、新たに財団を設立し、迅速にプロジェクトを推進できる体制を整えることを提案。このために、「アクション・ロージュマン」(企業の拠出金により運営される住宅購入振興組織)の財源を新財団に統合することなどを提案した。また、郊外の問題地区出身の指導者を育成する目的で、ENA(国立行政機関)とは別のエリート養成校を設立することを提案。生徒には、ENAと同様の公務員研修生の地位を与え、就学期間中に月額1700ユーロの給与(現金給与総額ベース)を支給する。将来的に30才未満の若年者を年間500人採用する計画。