欧州の教育戦略、目標に接近

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)は4月25日、2020年をめどとするEUの教育戦略に関する調査結果を発表した。同戦略には2つの目標が設定されている。1つは域内の30-34歳の年齢層で高等教育を修了した者の割合を40%以上に引き上げることで、高等教育修了の基準は、2013年までは国際標準教育分類(ISCED)1997年版のレベル5-6、2014年以後は国際標準教育分類2011年版のレベル5-8とされている。他方の目標は18-24歳の年齢層で、早期に教育・訓練システムから離脱してしまった者の割合を10%未満に引き下げることで、この場合の早期学業離脱者とは前期中等教育を終えただけの者を指す(調査に先立つ4週間にいかなる学業や訓練も受けていない者)。国際標準教育分類では1997年版のレベル0-3、2011年版のレベル0-2に相当する。
高等教育修了者に関しては、2017年に39.9%に達し、ほぼ目標が達成されつつある。2002年の23.6%から大きな伸びがみられた。特に女性では2002年の24.5%が2017年には44.9%となり、すでに目標を上回った。男性は2002年に22.6%、2017年に34.9%。
国別では、高等教育修了者の比率が高いのは、リトアニア(2017年に58.0%)、キプロス(55.8%)、アイルランド(53.5%)、ルクセンブルク(52.7%)、スウェーデン(51.3%)など。逆に低いのはルーマニア(26.3%)、イタリア(26.9%)、クロアチア(28.7%)など。
早期離脱者の割合はEU全体では2017年に10.6%となり、こちらも目標に近づいた。2006年には15.3%だった。女性が8.9%なのに、男性は12.1%と、やはり女高男低の傾向がみられる。
全体として早期離脱者の比率が低下したものの、国別では、チェコ(2006年の5.1%が2017年には6.7%)、ルーマニア(17.9%から18.1%へ)、スロバキア(6.6%から9.3%へ)では上昇している。早期離脱者の割合が低い国はクロアチア(3.1%)、スロベニア(4.3%)、ポーランド(5.0%)、アイルランド(5.1%)など。逆に高い国はマルタ(18.6%)、スペイン(18.3%)、ルーマニア(18.1%)など。
なお、フランスは高等教育修了者の割合は44.3%、早期離脱者の割合は8.9%。ドイツは高等教育修了者の割合が34.0%、早期離脱者の割合は10.1%。