鉄道スト、経済への影響は?

4月に入って始まった鉄道ストが長期化している。エールフランスのストも加わり、23日と24日の両日は二重の影響が出た。経済への影響に関する懸念も広がりつつある。直接の影響を受ける観光・宿泊業では、業界団体のUMIHが、地方において収入が10-20%の減少を記録したと指摘。業界は6-9ヵ月間に渡り回復の道を辿っていたが、4月に入って回復の勢いは止まったという。MKGコンサルティングの集計では、4月に客室稼働率は4-8%の低下を記録。リール、ボルドー、リヨン、ニース、トゥールーズ、マルセイユなどの大都市では、鉄道ストの日に客室稼働率が7-9ポイント低下するという現象がみられている。逆に、パリ首都圏では観光業の改善が続いており、まだ影響は出ていない。懸念はむしろ今後で、このままストが長期化すれば、夏休みシーズンの予約が減り、他の旅行先に観光客を奪われるような状況となる恐れがある。
企業全体への影響も出始めており、中小企業連合会CPMEが加盟企業を対象に行った調査によると、74%の企業がストの影響を受けていると回答。この割合は、ストが始まった3日時点の50%から大きく増えた。国鉄SNCFの貨物輸送への依存度が高い業界では影響はさらに大きくなる。今のところ、穀類生産者にはまだ影響は出ていないが、トレーディングや加工業者においては懸念が広がりつつある。それでも、穀類の場合は鉄道貨物はの依存度が15%と低めだが、でんぷんの場合は50%と高く、鉄道貨物輸送の中断は1トン当たりで15ユーロ程度のコスト高に直結する。原材料の確保が困難になり、加工業者は、このままだと5月中旬には生産中断に追い込まれる見通しという。