TF1と配信事業者の争いが佳境に

民放最大手TF1(ブイグ・グループ傘下)と配信事業者の間の綱引きが重要局面を迎えている。カナルプリュス(ビベンディ傘下)が配信を停止したのに続いて、フリー(通信)も配信打ち切りを示唆した。
TF1は、IPTVのサービスを提供する通信事業者や衛星放送事業者に対して、傘下の地デジ無料局6局の配信に係る料金を請求して争っている。従来、地デジ無料局は、通信事業者らが無料で権利を得て配信していたが、TF1の側では、従来の契約更新の機会を利用して、各社に対して、キャッチアップサービスと抱き合わせの形で配信料を支払うよう要求。要求が認められないなら地デジ無料局の配信を打ち切ると通告している。これまでに要求に応じたのはSFRのみだが、SFRはその後、TF1の姉妹企業であるブイグ・テレコムとの間で、SFR傘下の地デジ無料局BFM TVを含むチャンネルの配信契約を結んでおり、これは双方がそれぞれ人質を取っての取引だった可能性が高い。他の業者はいずれも、視聴者1人当たり年間3ユーロというTF1側の提示を拒否。オレンジ(通信)とは係争に発展しており、カナルプリュスは、傘下の衛星放送サービスを通じたTF1の無料局の配信を打ち切った。TF1としては、自らの傘下局を花形と見据えて、その配信をふいにするような真似はしないだろうという読みがあったようだが、カナルプリュスによる配信打ち切り以来でTF1の視聴率は低下、占拠率で7.5%相当の視聴者が失われたとの調査もあり、戻ってきたブーメランが頭に当たったような格好になっている。オレンジやフリーもこれに力を得て圧力を強める構えで、TF1がどこまで意地を通すかが当面の焦点になる。その一方で、これまで静観を決め込んでいた放送行政監督機関がCSAもようやく調停に乗り出した模様で、7日に関係者からの事情聴取を開始したと報じられている。